渡嘉敷島通信　アイランズ・スケッチ

うちの実家の裏に、いわゆるドブ川と呼ばれるような川が流れている。

生まれた頃は、周りは田んぼばかりだったので、用水路的な川だったのだが、そのうちに田んぼが埋められて、次々と住宅が建ち、用水路からただの川に変わっていったのである。

始めの頃は、ただの川だったのだが、だんだんと生活排水が流されて、ついにドブ川へと変わってしまったのだ。

小さい頃でも、そんなにたくさんの生き物を見ることがなかったドブ川だが、先日実家に帰ってふと川を見ると、何やら生き物がバシャバシャと音を立てている。

よく見ると、なんと鯉らしき生き物が二匹、少し水位の下がったドブ川を泳いでいた。

見た目はそんなにきれいに戻ったとは思わない裏のドブ川だが、鯉が泳ぐようになるとは、驚きである…。